東池袋1丁目42番地17号長谷川ビル1階
今は借主が大手の立ち飲み屋となっている。
それは今でも忘れない、更新手続き後の出来事。
月々28万7千円の家賃から、今後44万5000円になる
そうビル主から封書が届いた事が始まりでもある。
1981年から2017年まで、私達にも酒客達にも、
多くの思い出が詰まった11.5坪の狭き酒場は
長年の歴史に幕を閉じ、2018年今の場所で隠居的に
商わせて頂いている。
都営三田線と埼京線がクロスラインの街であり、
居住ならばそのアクセスの良さで住みやすいのだろう。
しかし商売をするとなれば話は別。
池袋の隣駅。
目的が無ければ下車する事のない
板橋駅という独特の空気感が漂う街で6年目を
ゆっくりと歩んでいる。
今週も有難う御座いました。
そう全ての明かりを落とし、引き戸を閉める際、
店内に一礼するのが、習慣になったようだ。
板橋駅を知る方、知らない方達が引き戸を開け、
凛とした空間の中で、酒と肴を楽しんでおられた。
気になる…。行ってみたい…。そう言って頂けるだけで
有難さしか私には持ち得ていない。
こんな場所だからこそ、皆さん達の談笑のひとつ
ひとつが、私の中では大切な日々でもある。
高値の値札が付いた食材は、私には必要がなく、
20年来お世話になる魚屋から鮮度良き食材達を、
分けて頂き、私なりの変換STYLEで仕込み仕上げる。
生産業・漁業・畜産業が居てくれるだけでありがたい。
一次産業があるから、今の私がある。
それは…酒とて一緒。
番組史上初、異例の2週放送のスゴサを、
多くの酒客や関係者からお声を頂くものの、
その凄み、今でも余り理解していない疎さの
私でもある。
演者さん達も、店の暖簾を潜られれば、
酒客と同じであり、酒と肴を私なりにお出しするだけ。
ただ、この放送をきっかけに、板橋BETTAKOという
1981年から守り続けている屋号の存在を知って
頂けるだけで、感謝の二文字しかない。
松岡昌宏さん、大吉先生、たけうちほのかさん、
番組制作スタッフの皆様さん達、そして酒客の皆さん達に、
感謝。
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