BETTAKO -其の298-

8月25日(日)
本格焼酎イベントというのは、
私事ですが、17年ぶりでして、
昔と今の本格焼酎を深く知る事が必要かと…。

そんなこんなで、
行かせてもらいました大井町。
活気に満ちた会場内。
人も本格焼酎も、移り変わるものです。

2002年〜2009年頃までは、
白黒黄の各々3種の麹を用いた常圧と、
芋臭さを淡麗で上品な味わいに変化させた
減圧蒸溜の銘柄ブランド達が並んでおりました。
その後…2010年を境に、銘柄は次のフェーズへ
向かった新たな風味革新へ進んでゆきます。

時を経て…。

今回の会場内に出品された銘柄達は、
往年の風味である常圧蒸溜の銘柄達、
そして香り系の銘柄達が並び、
参加者達は、氷や水、炭酸を用いて
嗜んでおられましたね。

消費者と各メーカーさんとの会話も、
時代を知る上では必要な事。
消費者達は、どの様な形で、本格焼酎を
愛でているのかをモニタリングしながら、
各ブースに立ち寄らせて頂きました。
今回の会場内で、最も一番印象深かった
ブースは、ただひとつ。

長野県飯田市の菊久水酒造(株)。
多くの酒造メーカーさん達は、
氷や水、そして炭酸が主な提供スタイルの中、
菊久水酒造さんは、唯一お湯割り用のポットが
用意されており、白峯蕎麦焼酎、いも焼酎の
風太を試飲させて頂きましたが、
ポットのお湯は、舌感で64度のお湯に、
軟水を少し加え、菊久水酒造さんから頂いた、
銘柄のポテンシャルを探らさせて頂きました。

そば焼酎といえば、雲海酒造さんのそば焼酎雲海。
今でも当時のCMソングが、脳裏で唱されますが、
菊久水さんの、そば焼酎は、ある一定の温度で、
温もりを与えますと、微かにぞばの風味に、
黒麹の特性、そして微かな香ばしさを重なり
合わせた完成度は、カタログスペックだけでは、
一般消費者の方達には、判断できないだろう…、
そう思えた洗練された、銘柄でも御座いました。

皆さん、試飲をジャブジャブ嗜んでおりますから、
酔われて、ちょいと千鳥足なんていう方も
勿論、いらっしゃいますね。

今回、香り系の本格焼酎を、主体に試飲を
させて頂きましたが、香り系焼酎が齎す、
ポジティブな部分とネガティブな部分の
データを採取できたのも、
今回、参加を打診くださいました、
メーカーさん達に、この場をお借りしまして、
感謝申し上げます。

閉場後…。
顔見知りの方達と、酒宴の一席から始り、
梯子で終わる、そんな貴重な25日でも
御座いました。

イベント主催者並びに、スタッフの皆さん、
各蔵元の皆さん達に、心より感謝申し上げます。

酒場BETTAKO

昭和56年創業。池袋東口で長きに渡り営み続けてきたBETTAKOは2017年12月に一度幕を下ろし、2018年2月JR板橋駅東口徒歩3分程、滝野川の路地裏で、本格焼酎・樽生ホッピー・数種の日本酒、日替り献立と共に静かに商わせて頂いております。尚、同じ屋号の酒場が御座いますが、当店とは無関係の酒場で御座います。店主敬具