BETTAKO -其の286-

雨の某所。
傘をさしてまで、足を運んだ場所が、
とある街にある。

目まぐるしく入り乱れる通信網の世界観、
乱立する飲食店とは異なり、地元の客達が、
腰を据えてこの酒場での一杯を楽しめた夜。

先日お会いした看板は、その夜は所用にて
居らず、代わりに先導を切っていた、
二つ目の看板の立ち振る舞いに、嬉しさは
グラスに注がれた黄色の液体と同じく、
なみなみに満ち溢れていた。

それは、サンヨーさんが作り出す、
この炭酸瓶の空いた本数で、
その嬉しさが物語っていたのだろう。
丁寧且つお上品な接客に慣れた客達は、
この場所には居ない。

一人前250円の〆た小肌をつまみに、
この酒場の面白さを、身体全体で堪能できた事、
雨が降る月曜の夜に感謝。

酒場BETTAKO

昭和56年創業。池袋東口で長きに渡り営み続けてきたBETTAKOは2017年12月に一度幕を下ろし、2018年2月JR板橋駅東口徒歩3分程、滝野川の路地裏で、本格焼酎・樽生ホッピー・数種の日本酒、日替り献立と共に静かに商わせて頂いております。尚、同じ屋号の酒場が御座いますが、当店とは無関係の酒場で御座います。店主敬具