BETTAKO -其の173-

蝉の音を聞くと夏らしさを想ふ。
鈴虫の音を聞くと初秋らしさを想ふ。

あっという間に、8月になった感。

漁師、生産者、製造者の人々に感謝。
市場の人々に感謝。客人さん達に感謝。
素材を見なければレシピは生まれず。
手にした素材でお前は何ができる?
常に閃きだけは忘れたくも無くしたくもない。

酒と料理。
己にとっては芸人でしかない。
己が抱えるネタの数。
雑な組み合わせは、見てくれはいいが、
味覚と風味に雑が生まれ、単純なネタは
飽きられる。

ほう。そうきたか。

態々このご時世、カウンターという
場舞台の前に腰を下ろし、己の芸を
見にきてくれるわけだから、感謝しかない。
料理とつまみは紙一重で異なる。
つまみとおかずは、二重で異なる。

それは酒の世界も混一である、故に
路地裏に足を伸ばしてくれる客人さん達の
ために、今宵も暖簾をかける…そんな
日が日々続く。

酒場BETTAKO

昭和56年創業。池袋東口で長きに渡り営み続けてきたBETTAKOは2017年12月に一度幕を下ろし、2018年2月JR板橋駅東口徒歩3分程、滝野川の路地裏で、本格焼酎・樽生ホッピー・数種の日本酒、日替り献立と共に静かに商わせて頂いております。尚、同じ屋号の酒場が御座いますが、当店とは無関係の酒場で御座います。店主敬具