BETTAKO -其の237-

鹿児島県阿久根市波留から滝野川の地に
届いた先発隊出荷分20本は4月下旬の事だった。
東京都内において、蔵元といち飲食店の間で
PB(プライベートブランド)製品を作り上げる事は
容易い事ではない。

何故、容易くないのか…。という質問を
カウンター越しに頂戴する事が多い。

まず飲食店は取り引きをしている酒販店の
バックボーンを必要とするのかもしれない。
無論、オンラインで商品を購入できるが、
蔵元↔︎酒屋↔︎飲食↔︎消費者の信頼関係の
サイクルはオンラインに比べ厚みがある。

酒販店の力強いバックボーンの恩恵を受けつつ、
親交の深い蔵元間でPBを作る…それが業界の
スジというSTYLEでもある。

少々話がズレたが、先発隊の20本が残り2本
となった頃、弍番隊の19本が再び阿久根市波留の
地から、東京滝野川の地に届いてくれた。
1か月と少し…一升瓶18本が空となる。
その消費量の速さには、追加注文のお願いで
電話をかけた蔵元の社長も驚いていた。
日本酒の店がひしめき合う集落で、本格焼酎の
専門店が、アルコール度数25度の酒を異例の速さで
提供している事は、蔵元からすれば2003年時の、
焼酎ブームと比較対象になる事だろう。

Chapter1
第一章…それは始まりでもあり、古くから
本格焼酎の聖地と称されるBETTAKOが、蔵元と
スクラムを組み、前へ突き進む始まりでもあると
私も蔵元もそう考えている。


酒場BETTAKO

昭和56年創業。池袋東口で長きに渡り営み続けてきたBETTAKOは2017年12月に一度幕を下ろし、2018年2月JR板橋駅東口徒歩3分程、滝野川の路地裏で、本格焼酎・樽生ホッピー・数種の日本酒、日替り献立と共に静かに商わせて頂いております。尚、同じ屋号の酒場が御座いますが、当店とは無関係の酒場で御座います。店主敬具