BETTAKO -其の252-

気温16度の月曜日。
90年代古着のダウンジャケットでは、
汗ばむほどの陽気でもあった。
行けずもどかしい靄の掛かった心。
とはいえ、ようやく訪れ墓石を綺麗にできた事で、
私の靄のかかった心にも晴れ間が現れた。
1日ずれていれば、雨模様の関東地方。
親知らざる者ではないが、生前は親不孝
だったと、つくづく思う自分がいる。

親知らざる…?

痛み止めが効いているのだろう。
雨が降る月曜の昼に2本目の親知らずを
抜いてきた…そんな月曜日でもある。

火曜日は18時からの商い始め。
さてと…路地裏酒場の物語が今週も始まる。
とはいえ、ここ最近…女性のおひとり客が
勇気を振り絞り、暖簾を潜られるが、
ウチのような、洒落た気配無き酒場が
良いのだろうか…そう考える時もあるが、
ありがたい。

酒客:すみません。熱燗頂けますか?

主人:適温でいいかね。

酒客:はい。

燗かね…。ありがたい事である。
ただ単に温める事だけが、御燗ではない。
カウンターで嗜む人それぞれの物語が
引き立つように、燗をつけること、
それも酒場としての醍醐味なのだろう。

酒場BETTAKO

昭和56年創業。池袋東口で長きに渡り営み続けてきたBETTAKOは2017年12月に一度幕を下ろし、2018年2月JR板橋駅東口徒歩3分程、滝野川の路地裏で、本格焼酎・樽生ホッピー・数種の日本酒、日替り献立と共に静かに商わせて頂いております。尚、同じ屋号の酒場が御座いますが、当店とは無関係の酒場で御座います。店主敬具